逗子葉山倫理法人会にて、「Punctualな弁護士はそれだけで信頼に値する」とのタイトルにて講話をさせていただく機会をいただきました。このタイトルは、私のロースクール時代の恩師から、私が独立して自分の事務所を構えるときにいただいた言葉です。

Punctualという言葉を辞書で引くと、「時間に正確な」という意味が一番に出てきます。当時の私は「時間を守るなんて仕事なんだから当たり前じゃないか！先生から見て自分は時間にルーズな人間と思われているのだろうか…。」などと思い、この言葉を素直な気持ちで受け止めることができませんでした。

弁護士の仕事を何年もやるにつれて、その意味が徐々にわかってきた気がします。「時間を守る」というのは「言うは易く行うは難し」であるということ。自分がいくらきちんとやったつもりでも、想定外の出来事もあれば、自分がコントロールできない他者の動きに左右されることだってあります。

そういったことも含めてすべての責めを自分が負う覚悟で、考えうる段取りを完璧に整えて、初めて「時間を守る」ことができる。そういう意味なのだと今では解釈しています。自分にとって、仕事の基本に立ち戻らせてくれる言葉です。